ハッパくんはシナモンって知ってる?
もちろん!あの甘い香りがしておいしい粉のことだね!
そのとおり!
シナモン好きかい?
うん、大好きさ!
シナモンのかかったアップルパイはいくらでも食べられるよ!
じゃあハッパくんはシナモンについてどれくらい知っているかな?
シナモンについて?考えたことはないけどあんまり知らないかも
シナモンはとても人気の高いスパイスだけどハッパくんと同じように具体的な部分はあまり知らない人が多いんだ
そこで今回はシナモンについて
- 何からできているのか
- どうやって作られるのか
- どんな種類があるのか
- 種類ごとの特徴はなにか
といったことについて解説していくよ
わーい
今回の記事はシナモンの基礎知識のようなものです
- シナモンについてある程度走っている
- シナモンの効果効能が知りたい
- シナモンの1日当たりの摂取量が知りたい
という方はこちらの記事で紹介していますので良ければのぞいてみてください
それじゃあ、シナモンについて詳しくなるために心して聞くよ!
目次 とじる
シナモンは何からつくられるの?
シナモンは言わずと知れた大人気のスパイスですが、その原料が何か知らないという人は多いのではないでしょうか?
実はシナモンの原料となっているのは肉桂属(ニッケイゾク)の植物のうち数種の樹皮です
つまりシナモンは木の皮からできているんですね
ただ、木の皮とはいってもいくつか種類があり、そのすべてがシナモンになるわけではありません
例えば一番外側にある外樹皮と呼ばれる部分は使われません1
シナモンとなるのは外樹皮よりも内側にある周皮(しゅうひ)と呼ばれる部分や、そのさらに内側にある内皮(ないひ)と呼ばれる部分です
周皮というのは外樹皮の下にある細胞の集まりで、以下の3層からできています
- コルク層
- コルク形成層
- コルク皮層
ちなみにこの並びは外側から見た時のそれぞれの順番と同じになっています
1番外側のコルク層は死んだ細胞からできていて、水分の蒸発や害虫の侵入を防ぐ役割を果たしています
そんなコルク層ですが、シナモン作りには適さないため加工の途中で取り除かれることが多いのだそうです
そのため結果的にシナモンに使われるのは
- コルク形成層
- コルク皮層
- 内皮
の3つということになります
木の皮すべてがシナモンになるわけではなく、その中でも適したものが選ばれているわけですね
シナモンは木の皮の内、コルク形成層から内皮までの部分を使っているんですね
人によっては「まさか木の皮を食べていたなんて!」と驚いたのではないでしょうか?
シナモンスティックの作られ方
前章ではシナモンが肉桂属の植物の樹皮から作られるということを解説しました
しかしよくよく見てみるとシナモンスティックって不思議な形をしていますよね
パウダーの方はともかく、スティックタイプの物はどうやって作られるか気になるところです
ということでこの章ではシナモンスティックの製法を解説していきます
シナモンスティックの製造工程はざっくりとまとめると下のようになります
- シナモンの木を根本から伐採する
- 枝を切り落とす
- 外樹皮をそぎ落とす
- 皮をむく
- むいた皮を乾燥させ、内側に小さな皮を詰める
- 更に乾燥させた後、適度な長さに切り分ける
いたってシンプルな工程ですが、驚くべきことにこれらのほぼすべてが手作業で行われています1
ここからそれぞれの工程について解説していきます
シナモンの木を根元から伐採する
朝早くに農園へと出かけ、木を伐採します
シナモンの木は1つの根元から同じくらいの太さの枝が何本か伸びた形をしています
シナモンを伐採するときにはこの何本かのうち、曲がっていたり、柔らかかったりするものを選んで切ります
このようにまっすぐ成長している木をあえて残すことでで、次にその木から収穫できるようになるまでの時間を短縮できるのだそうです
枝を切り落とす
農園から伐採してきた大きな枝からは小さな枝や節が飛び出しています
こういった枝や節は後の工程で邪魔になるためあらかじめ切り落とします
ここで切り落とされた枝や葉は別の場所で蒸留され、アロマオイルを作るために利用されることもあります
シナモンの木が1本成長するには4年かかるらしいため、貴重な資源を無駄なく使う知恵が光っています
また、地元の人々がシナモンの木をいかに大事にしているのかが分かりますね
外樹皮をはがす
枝葉を切り落とされた木は次に外樹皮をはがす工程に移されます
ここではピーラーのような道具を使って外樹皮と前の工程で取りきれなかった節を取り除きます
ここで深く削りすぎると後の工程に影響が出るので聞くよりも繊細な作業になります
皮をむく
外樹皮を取り除いた枝はきれいな黄金色になり、次の工程に移されます
皮をむく作業はすべての工程の中でもひときわ繊細さが要求される作業です
シナモンスティックは皮の層が薄いほど質が良いと判断されるため、生産者としてはこの作業1つで商品の価値が変わってしまう大事な作業なのです
そのためこの作業は特殊な技能を身に付けた職人によって行われます
職人はナイフのような道具を使って、1つの枝から幅がだいたい2.5cmの冊をいくつも取っていきます
幅2.5cmずつ取っていくと当然余る部分が出てきますが、この余ったものは後に加工場へと運ばれ、シナモンパウダーに加工されます
むいた皮を乾燥させ、内側に小さな皮を詰める
前の工程で大量に作られた木の皮の冊は次に乾燥の工程へ送られます
先ほど枝から切り取られた冊は天日で干され、乾燥するにつれて丸みを帯びてきます
1時間ほど置いた段階で多くの冊は緩くカールした状態になります
大きな冊がカールしだしたのを確認して、その内側に細かい冊を詰めます
この細かな冊は一番外側の大きな冊がカールしすぎて割れてしまうことを防ぐクッションのような役割を果たします
また、この作業をする際に大きな冊どうしをずらして重ねることで長めのシナモンスティックを作ります
こうすることで、出荷までの保存や出荷後の運搬、製品サイズへの切り揃えなどが楽になります
更に乾燥させた後、適度な長さに切り分ける
これまでの工程はすべて農家によって行われてきました
次に農家から運ばれてきたシナモンスティックは加工場に運ばれます
そこでシナモンスティックの太さに応じて等級分けされ、適度な長さに切り分けられます
この際シナモンスティックとしての規格に沿わないものが出た場合は粉砕してシナモンパウダーに加工されます
シナモンスティックの太さによる等級の分類は加工所ごとに異なりますが、最高級のシナモンスティックは一般的にはアルバと呼ばれ、太さは6mm程度と大変細いです
適度な長さに切りそろえられたシナモンスティックは最後に袋詰めされ、私たちのもとに届けられます
このようにシナモンは加工の過程のほとんどが手作業で行われています
だからシナモンは比較的高値で取引されるんですね
シナモンを消費する際は農家の方々の努力を感じながらありがたく頂きたいですね
このようにシナモンスティックは非常に手間がかかっているのでありがたく頂きたいですね
シナモンの種類
あまり意識したことはないかもしれませんが、シナモンにも実はいくつかの種類があります
製品の種類としては大きく以下の2種類に分類できます
- セイロンシナモン
- カシアシナモン
また、原料となる植物にもいくつかの種類があり、以下の4種類がメジャーです
- セイロンニッケイ(Cinnamomum verum)
- シナニッケイ(Cinnamomum cassia)
- ジャワニッケイ(Cinnamomum burmannii)
- サイゴンシナモン(Cinnamomum loureiroi)
この4つの植物の内、1番上のセイロンニッケイだけがセイロンシナモンの原料になります
それ以外の3つはカシアシナモンの原料になります
ここからセイロンシナモンとカシアシナモンそれぞれについてざっくりと解説していきます
セイロンシナモン
セイロンシナモンはスリランカが原産のセイロンニッケイから作られるシナモンです
セイロンというのはスリランカの別称のようなもので、イギリスの植民地となっていたころはスリランカはセイロン島と呼ばれていました
その後独立を経て、現在ではスリランカと呼ばれるようになっていますが、シナモンや紅茶などの特産品にはそのころの呼び方の名残があるというわけです
話がそれましたが、セイロンシナモンの原料であるセイロンニッケイの学名はCinnamomum verumです
学名のCinnamomumの部分は肉桂属の植物であることを示す言葉です
その後ろのverumという語はラテン語で「真の」という意味があります
そのためCinnamomum verumは直訳で「真のシナモン」といった意味合いになります
同じように英語ではセイロンニッケイをTrue cinnamon treeと呼ぶそうです
また、セイロンシナモンにはCinnamomu verumの他にCinnnamomum zeylanicumという名前もあります
zeylanicumというのはラテン語で「セイロンの」という意味があります
こちらの名前もセイロンシナモンがスリランカ特有のものであると示していますね
セイロンシナモンは別の種類であるカシアシナモンと比べると加工が難しいため比較的高価になります
セイロンシナモンはスティックタイプにしたときに、薄い層がたくさん重なったような見た目になることが特徴です
それに対してスティックタイプのカシアシナモンは厚い1層の皮がカールしたような見た目になります
また、製品として加工された後の色にもカシアとの違いがあります
セイロンシナモンがあわい薄茶色をしているのに対して、カシアシナモンは濃い茶色をしています
こうして並べてみるとずいぶんと見た目が違う事が分かりますよね
セイロンシナモンとカシアシナモンの違いは見た目だけでなく、味にもあります
セイロンシナモンの味わいは繊細で甘い香りとほんのりとした苦みがあります
それに対してカシアシナモンは刺激的な味わいがします
また、セイロンシナモンはカシアシナモンに比べ、クマリンやシンナムアルデヒドと呼ばれる成分が少ないのも大きな特徴です
この2つの成分は過剰摂取したり、摂取する時期が悪いと体に悪影響がある可能性があります
そのためセイロンシナモンはカシアシナモンに比べて安全な食品とされています
スリランカで作られるシナモンで、ある種ブランド的なシナモンで、比較的高価になる事が多いです
それでも安全性や繊細な味わいをもとめる人が多く、今なお需要は高まっています
カシアシナモン
カシアシナモンはセイロンシナモンととも知られるメジャーなシナモンです
アメリカやインドで消費されるシナモンの多くはこのカシアシナモンなのだそうです1
カシアシナモンはセイロンシナモンに比べて香りが強く、料理の香り付けなどに使われます
スティックタイプにした時にはセイロンシナモンとは対照的に、1つの厚い層がカールした形になります
加工に手間のかかるセイロンシナモンに比べると簡単に栽培や加工ができるので比較的安く手に入れることができます
カシアシナモンにはクマリンやシンナムアルデヒドといった成分が多く含まれます
これらの成分はシナモンの香りのもととなっていますが、過剰摂取することで体に悪影響を及ぼす可能性があります
そのためカシアシナモンに関しては日ごろの摂取量には注意する必要があります
カシアシナモンの原料としてはいくつかあるそうで、その中でもメジャーなのは以下の3種類です
- シナニッケイ(Cinnamomum cassia)
- ジャワニッケイ(Cinnamomum burmannii)
- サイゴンシナモン(Cinnamomum loureiroi)
シナニッケイは中国南部が原産の植物です
シナモンと香りのよく似たスパイスとしてニッキがありますが、これはこのシナニッケイの根の皮から作られたものであり、厳密にいえばシナモンとは区別されるものなのだそうです
ジャワニッケイは東南アジアが原産の植物です
サイゴンシナモンは主にベトナムで栽培される種です
サイゴンシナモンから作られるシナモンはカシアシナモンの中でも特に香りが強いです
そのためサイゴンシナモンという1つのブランドとしてカシアシナモンとは区別されることもあります
アメリカやインドなどでよく使われるシナモンです
力強い香りや刺激的な味わいなどがあるため煮込み料理などに使われます
まとめ
今回はシナモンについて
- 原料は何か
- どのように作られるか
- どんな種類があるか
といったことについて解説してきたよ
シナモンが木の皮からできていたなんてびっくりしたよ!
それに農家さんが手間暇かけて作ってくれていたとわかってとてもありがたい気持ちになったよ!
こういった努力を知ると大事に頂こうという気持ちになれるよね
セイロンシナモンは比較的高価だけれど、それだけのお金を出す価値はあるということだね
カシアシナモンは安いけどたくさん食べると体に悪いんだっけ?
だったら僕は少し高くてもセイロンシナモンがいいな!
たくさん食べると体を壊すのはセイロンシナモンも同じだよ
もちろん健康面を考えればセイロンシナモンのほうが安全ではあるけれど、カシアシナモンが完全に悪者というわけでもないんだ
そうなの?
どちらにも向き不向きがあって、何に使うかで良し悪しは変わってくるんだよ
そうなんだ!じゃあ、セイロンシナモンもカシアシナモンもどっちも欲しいな!
今すぐにシナモンが欲しくなったんだけどシナモンってどこで買えるの?
シナモンを買うならネットショッピングがおすすめだよ
ちなみにおすすめのシナモンについてはこの記事で紹介しているよ
ヤッター!早速見てみるよ!
ということで今回の記事は以上になります!
最後まで読んでくれてありがとう!
このサイトでは他にもいろいろな記事を掲載しているので興味があればのぞいてみてください!
それじゃあ、またね!