今回は脂肪を落とす方法についての記事だよ
脂肪を落とす方法?そんなの運動やカロリー制限をすれば勝手に落ちていくでしょ!
イメージとしてはそんな感じがするけれど実はそういった方法の効果はあまりないかもしれないんだ
え?そうなの?でもテレビやネットでもそう言ってるし・・・
ということで今回は
- 運動やカロリー制限で脂肪が落ちない理由
- 何が原因で脂肪がついてしまうのか
- 脂肪を落とすためにできることは何か
といった事について解説していくよ
引き締まった体を手に入れるために心して聞くよ!
カロリー制限や運動では脂肪が落ちない
カロリー制限や運動では脂肪が落ちないと聞くと
- 「そんなことはない!」
- 「脂肪がつく原因はカロリーだからカロリー制限をすれば脂肪は落ちるんだ!」
- 「運動をすればカロリーを消費するから脂肪は落ちるんだ!」
と反論したくなるかと思います
確かにカロリー制限や運動でも脂肪は落ちます
しかし脂肪を落とすうえで効率のいいやり方とは言えず、それを裏付ける実験やデータも多くあります
そこでこの章ではまず、カロリー制限と運動が体重を減らすうえであまり効果的でない理由を見ていきましょう
カロリー制限に効果がない理由
まずはカロリー制限からです
カロリー制限は食べ物に含まれるエネルギーを数値化したもので、一般的にはこのエネルギーが高い食べ物ほど肥満の原因になると考えられています
カロリー制限は
- 『摂取カロリー』 - 『消費カロリー』 = 『脂肪の量』
という計算式が成り立つと仮定したダイエット法です
つまり
- 摂取カロリーよりも消費カロリーが多ければ脂肪が減る(痩せる)
- 摂取カロリーよりも消費カロリーが少なければ脂肪が増える(太る)
という考え方をしているということです
このカロリー制限は長い間、多くの人の間で信じられてきた理論ですが、これに反論する人も多くいます
その理由としては
- 摂取カロリーを減らすと基礎代謝などによる消費カロリーも同時に減るようになっている
- 同じだけカロリーを摂取した人でも食べたものによって体重の変化に大きな差がある
- 『摂取カロリー』ー『消費カロリー』で出た脂肪の変化量と実際の体重の変化に大きな差がある
- 実際にカロリー制限をした人と何もしていない人との間で体重の差は見られなかった
- カロリー制限をして一時的に体重は減ったが、その後カロリー制限を続けたにもかかわらず体重が増えた
といった実験やデータがあることによります
この中でもカロリー制限を信じる人が特に勘違いしているのが1番目の基礎代謝量の変化による理由です
昔は今と違っていつでも好きな時に食べ物を食べられたわけではありませんでした
そんな時に摂取カロリーが500kcal減っても基礎代謝量を同じにしていたのではすぐに燃料切れを起こしてしまいます
そのため人間の体は摂取カロリーが減ると消費するカロリーも減らすようにできているため、摂取カロリーを減らしてもあまり意味がないというわけです
イギリスで行われた研究でも『摂取カロリーの変化と肥満には因果関係がない』という結果が出ています
また、カロリー制限をしたグループといつも通りの食事をしたグループとを7年半にわたって追跡調査した研究では2つのグループの体重に差は見られなかったという事が分かっています
つまりカロリー制限によって体重は変化しなかったということですね
その他にも
- カロリー制限をするとレプチンと呼ばれる満腹感を感じさせるホルモンの分泌が減る
- カロリー制限をするとグレリンと呼ばれる空腹感を感じさせるホルモンの分泌が増える
- カロリー制限のために脂質の摂取を減らしたが効果がなかった
といった事もわかっており、カロリー制限には効果がないとする声が大きくなりつつあります
ダイエットをする人は必ず気にするカロリーが脂肪とはあまり関係がないというのは驚きですよね
『摂取カロリー』ー『消費カロリー』=『脂肪の変化量』という式は成り立たないというわけです
運動に効果がない理由
次に運動についてです
運動もカロリー制限と同じく、『ダイエットの基本』として昔から信じられてきました
- 「〇〇体操をして脂肪を落とす!」
- 「運動をして消費カロリーを上げれば痩せられる!」
といった見出しがついたダイエット本は簡単に頭に浮かぶほど一般的ですよね
運動をすることで痩せられると信じられる理由としては
- 運動をすることでカロリーを消費できるので痩せられる
- 運動をすると筋肉がついて基礎代謝量が上がるので痩せられる
といったものがあり、こちらもカロリー制限と同じように『摂取カロリー』ー『消費カロリー』=『脂肪の変化量』という式が成り立つという仮定に基づいているという事が分かります
しかし、この式が成り立たないということは『カロリー制限に効果がない理由』で解説した通りですね
これを聞くと
- 「なんだ、運動は無駄だったのか」
- 「運動で痩せられるなんて嘘っぱちだったんだ!」
と思う方もいるかもしれませんが、実は「運動では体重が全く落ちない」というわけではないのです
あくまでも「もっと効率のいい方法があるよ」という話です
ただ、運動が脂肪を減らすのは一般的に言われているような「カロリーを消費するから」という理由ではないのです
その仕組みについては次の章で見ていきましょう
運動もカロリー制限と同じく一般的に思われているほどの効果はないんですね
ただ、全く効果がないわけではなく、その働きにはカロリーの消費とは別の仕組みがあります
体に脂肪をつける原因
ここまで、
- 一般的にダイエット効果があると言われているカロリー制限や運動にはあまり効果がない
- カロリー制限に効果がないと考えられる事実の紹介
- 運動制限に効果がないと考えられる事実の紹介
を見てきました
ただ、前章でも言ったとおり「効果がない」とは言っても実際には全く脂肪が落ちないというわけではないのです
そこでこの章では
- なぜカロリー制限や運動はあまり効果がないのか
- 運動がカロリーの消費などとは関係なく、脂肪をある程度落とせるのはなぜか
- 体に脂肪をつける原因はなにか
といった事についてみていきましょう
体に脂肪をつけるものの正体
一般的には「肥満の原因はカロリーの取りすぎにある」という根強い風潮があります
しかしここまで見てきた通りカロリーは体に脂肪をつける原因ではありませんでした
ではいったい何が体に脂肪をつけようと働いているのでしょうか?
最近注目されているのがホルモンです
その中でも特にインスリンと呼ばれるホルモンが肥満との関係が深いと考えられています
インスリンは糖分を細胞にため込んだり脂肪を蓄積する際に働くホルモンで、私たちの健康を維持するうえでなくてはならない存在です
そんなインスリンがどのようにして体重の増加にかかわっているのか、次の章で詳しく見ていきましょう
インスリンが体重を増やす仕組み
人間にはもともと『何もしなくても体がだいたい決まった時間に同じような行動を取ろうとする働き』が備わっています
この働きを『恒常性』や『ホメオスタシス』と言います
ホメオスタシスは簡単に言うと『現状を維持しようとする働き』のことで
- 毎日一定の時間に起きたり寝たりする
- 体温を一定に保つ
- 体内の塩分濃度を一定に保つ
- 体内の水分量を一定に保つ
といった事に役立ち、私たちが生きていくうえでなくてはならない働きの一つです
このようにホメオスタシスはいろいろなものを一定に保とうとするわけですが、実は体重もホメオスタシスによって一定に保たれるようになっています
こう聞くと
- 「体重を一定に保とうとしているのならそもそも太らないのでは?」
- 「それは嘘だ!実際に私は体重がころころ変わっている!」
という反論もあるかと思います
ここで登場するのがインスリンです
実はインスリンが過剰に分泌されることでホメオスタシスが基準とする体重が増加する可能性があるのです
つまり基準となる体重が60kgに設定されている人では
- 体重が65kgになったら60kgに戻るように体重が減り始める
となるところが、インスリンの過剰な分泌によって基準の体重が70kgになってしまった人では
- 体重が65kgになっても70kgになるように体重が増え続ける
といった事が起こる可能性があるわけです
これを裏付けるように、インスリンが肥満を引き起こすことを確かめた実験や研究は多くあり
- 『ダイエット効果がある』とする薬の比較実験ではインスリン値を下げたりインスリンの効き目を抑える薬に体重減少の効果が見られた
- インスリンの効き目を強める薬を投与した人には肥満の兆候が見られた
- インスリンを投与した人に体重の増加がみられた
- 肥満の人は痩せている人に比べてインスリンの分泌量が多い
- 1型糖尿病患者(インスリン値が低い)はやせ型が多く2型糖尿病患者(インスリン値が高い)は肥満の人が多い
といったものがあります
前の章でカロリーは肥満とはあまり関係がないので運動は体重の減少にあまり効果がないという話をしましたが、それでも人によっては運動をすることで体重の減少がみられることがあります
これにはコルチゾールと呼ばれるホルモンが関係しています
コルチゾールは別名ストレスホルモンと呼ばれており、ストレスを感じた時などに分泌されます
普段は体の様々な代謝機能にかかわっていて、ストレスのかかる状況に置かれたときには血糖値を上げることで運動などのパフォーマンスを高め、危機を乗り切れるようにサポートしてくれます
このようにコルチゾールは短期的なストレスに対してはうまく反応して人間の役に立ってくれますが、長期的なストレスにさらされた場合には慢性的に血糖値の高い状態を作り出し、それによってインスリン値も上昇させます
インスリン値が上がればホメオスタシスの基準となる体重の設定値が高くなってしまいますので当然肥満につながります
そんなやっかいなコルチゾールを減らしてくれるのが運動です
つまり運動はカロリーの消費によって肥満は解消しないけれど、コルチゾールと呼ばれるインスリンを増やすホルモンを減らす働きがあるので結果的に体重を減らすことができるというわけですね
ここまでインスリンが肥満をもたらす仕組みを解説してきましたが、では一体どうすれば私たちは体重を落とすことができるのか、次の章ではその点についてみていきましょう
体重を増やすのはカロリーではなくインスリンの過剰分泌が問題だったんですね
私たちの体重がホルモンによってコントロールされていたなんて驚きですよね
体重を落とすためにできる事
前の章までで
- 運動やカロリー制限は体重の減少効果が薄い
- 体重の増加を引き起こす原因はインスリン
- 運動はコルチゾールを減らす働きによって体重を減らす
ということを解説してきました
カロリーが体重増加の原因ではないことは分かりました
では一体どうすれば体重を減らすことができるのか
この章ではその方法についていくつかざっくりとみていきましょう
断食をする
まず紹介するのが断食です
最近では『ファスティング』や『16時間断食』といったダイエット法が注目を集めていることもあって、「実際にやっている」という方もいるかもしれませんね
断食には様々なメリットがあるため1つの健康法としても人気ですが、体重を減らすダイエット効果もとても高い方法です
断食と言っても何日も食べないという生活をする必要はなく、ダイエット目的ならば12~16時間程度の断食をすれば大丈夫です
断食をすることで体重が減る理由としては
- 何も食べない時間が多くなるのでインスリンの分泌量が減る
- インスリン値が低くなる時間を作ることで体にインスリン耐性がつくのを予防できる
といったものがあります
インスリン耐性というのはその名の通りインスリンに対する耐性のことで、慢性的にインスリンが分泌されると体がその状態に慣れてしまい、通常の量のインスリンでは普段通りの働きができなくなった状態を指します
こうなると普段通りの働きをするために必要なインスリン量がだんだんと増えてくので、結果的に体重の増加につながるのです
このように体がインスリン耐性がつくのを予防できる効果があるため、断食は長期的に見ても体重を減らす効果があり、リバウンドしにくいダイエット法と言えます
断食の詳しい方法などについてはこの記事では触れませんが「詳しく知りたい」という方はこちらの記事で解説していますので良ければのぞいてみてください
最近人気の断食ですが、これもインスリン値に働きかけることで体重を減らしていたんですね
インスリン値を上げすぎない食べ物を食べる
ここまで見てきたように、体重の増加はインスリン値が上がることによって引き起こされます
そのため理屈で言えばインスリン値を上げなければホメオスタシスによる設定体重も低いままなので、体重が増えてしまってもすぐに元の体重に戻ります
そのため体重を増やさないためには設定体重を低い状態に保つことが重要で、そのためには普段からインスリン値を上げない食べ物を選んで食べるのが有効です
インスリン値を上げる食べ物としては
- パン・小麦・白米・砂糖・果糖ブドウ糖液糖などの精製糖質
- 人工甘味料
- 肉類・たんぱく質
- 乳製品
といったものがあります
パンなどの精製糖質がインスリン値を上げるのはイメージ通りですが、肉やたんぱく質もインスリン値を上げるというのは意外ですよね
実はこれにはインクレチンと呼ばれるホルモン群がかかわっています
インクレチンは食べ物を食べた際に胃などの消化管から分泌されるホルモン群で、インスリン値を上げる働きがあります
このインクレチンを分泌させる働きには食べ物によって差があり、たんぱく質や乳製品もかなりのインクレチンを分泌させてしまうのです
中でも乳製品はインクレチンの分泌を激しく促します
そのため本来であればダイエット中に食べるべきではないように思えますが、実はそうでもないのです
というのもインクレチンにはインスリンの分泌を促す働きとは別に、満腹感を感じさせる働きもあるのです
これによってインスリン値を上げはするもののトータルで見れば分泌されるインスリンの値は減る可能性があるため、たんぱく質や乳製品に関してはダイエット中に過度に避ける必要はありません
今度は逆にインスリン値を上げにくい食べ物の紹介です
インスリン値を上げにくい食べ物としては
- 質の良い脂質
- 野菜
- 食物繊維
- お茶やコーヒー
等があります
脂質はダイエットをする人には目の敵にされることも多いですが、それはカロリーが肥満の原因とした場合の話です
体重を増やす原因はインスリンでしたよね
なので意外かもしれませんがダイエットをする上で脂質はパンよりもヘルシーな食べ物と言えるのです
とはいえ脂質ならば何でもいいというわけではなく、できれば
- エキストラヴァージンオリーブオイル
- ココナッツオイル
- えごま油
- バター
といった良質な油がよく、逆に
- 大豆油
- サラダ油
- 植物油脂
- マーガリン
といった油は避けるべきです
食物繊維や野菜も積極的に食べたい食べ物です
食物繊維にはインスリン値の上昇を抑える働きがあり、野菜には水分や食物繊維が多いので栄養豊富で腹持ちが良く、インスリン値の上昇も抑えてくれます
飲み物についてもインスリン値を上げないものが望ましいです
市販のペットボトル飲料には大量の精製糖質が添加されていることが多く、インスリン値を上げる原因になるのでダイエットには不向きです
また、ゼロカロリーを謳う飲料についても人工甘味料が使われており、人工甘味料はインクレチンの分泌を促すのでこれまたダイエットには向きません
そのためダイエット中に飲むのはお茶やコーヒーなど、インスリン値に悪い影響を与えない飲み物が望ましいです
食べるものを選ぶだけでもインスリン値は改善します
- 精製糖質は極力避ける
- たんぱく質、乳製品は食べすぎない程度に
- 脂質、野菜、食物繊維はたくさん食べる
といった配分がおすすめです
運動をする
最後に紹介するのが運動です
「運動は効果が薄いと言っていたじゃないか!」という声が聞こえてきそうですね
確かに運動は体重を減らすうえで誰にでも高い効果のある方法とはいいがたいです
しかし運動には先ほどの『断食』や『食べるものを選ぶ』といった方法では対処できないコルチゾールによる問題を解決できるという独自の強みがあります
ストレス社会に生きる我々は常日ごろからストレスにさらされているため、このコルチゾールがいつも分泌されている状態にあります
この慢性的なストレスによるコルチゾールの分泌は現代人の肥満のおおきな原因と考えられます
そのため体重を減らすためにはこのコルチゾールにも対処する必要があるわけです
その際に運動は強力なツールとなり、体重を減らすのに大いに役立ってくれるでしょう
運動の方法としては
- ウォーキングなどの軽い有酸素運動
- 腕立て伏せやスクワットなどの筋トレ
- ヨガやエアロビクス、スポーツ
など、どういったものでも効果があります
自分のライフスタイルに合ったものや取り組みやすいものを普段の生活の中に取り入れてみましょう
運動はコルチゾールによる問題に対する優れた対処策になります
ストレス社会に生きる我々にとってコルチゾールは無視のできない存在なので運動を取り入れることでうまく対処していきましょう
まとめ
今回は体重の落とし方について、カロリー制限や運動の効果が薄い理由や体重が増える原因、体重を落とすためにできる事は何かといった事について解説してきたけれどどうだった?
まさかカロリーの取りすぎが体重の増加の原因じゃなかったなんて驚いたよ!
カロリー理論は分かりやすくて論理的に見えるからついつい信じてしまうよね
でも本当はインスリンが原因で体重が増えるんだよね!
そうそう。インスリンの分泌量が増えることで体重の設定値が高くなってしまうんだったね
それでインスリン値を下げるためには断食やインスリン値を上げやすい食べ物を食べることが重要なんだよね!
インスリン値を上げる食べ物としては生成糖質やたんぱく質・乳製品などがあるんだったね
たんぱく質や乳製品はインクレチンの分泌を促すけれど、同時に食欲も抑えてくれるからダイエット中にも食べていいんだよね
そうだったね。でも精製糖質についてはそういった効果は薄いから極力避けるのがおすすめだよ
イヤー!今回の記事で体重を落とすためにすべきことが分かったよ!
いつまでも健康的な体重でいるために、今回紹介したことを普段から意識していきたいね
ということで今回の記事は以上になります!
このサイトではこのほかにも健康に関する様々な記事を投稿していますので良ければのぞいてみて下さい!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
それじゃあまたね!